【ウラジオストク=児玉章吾】安倍晋三首相は5日、プーチン大統領と約1時間半会談し、平和条約交渉を巡り未来志向で作業すると確認した。北方四島での共同経済活動は10月に観光ツアー事業を試行する。11月にチリのサンティアゴで開くアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議にあわせ、再会談することでも一致した。
会談前、握手するロシアのプーチン大統領(右)と安倍首相(5日、ロシア・ウラジオストク)=共同
両首脳は会談で約20分間、通訳を交えて二人きりで話した。
首相はロシアのメドベージェフ首相の択捉島訪問やプーチン氏が色丹島の工場稼働式にビデオ中継で参加した問題を念頭に、北方領土を巡る日本の法的立場を改めて伝えた。両首脳はロシアの主要7カ国首脳会議(G7サミット)への復帰を巡っても意見を交わした。
北方領土の共同経済活動では13~16日にゴミ処理専門家を派遣すると確認した。首相は会談で「大統領との合意事項が着実に実現している」と強調した。プーチン氏は「合意が継続的に実施されている。今後に関しても議論したい」と語った。
タス通信によると、ロシアのウシャコフ大統領補佐官は、首脳会談で双方の立場は「従来のままだった」と述べた。
両首脳の会談は6月の20カ国・地域首脳会議(G20大阪サミット)にあわせて開いて以来だ。
2019-09-05 07:14:00Z
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO49451530V00C19A9000000/
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