岡山初の新型コロナ関連倒産 ゆばらの宿「米屋」などを経営しているトラベルシリウスが民事再生（帝国データバンク） - Yahoo!ニュース

　(有)トラベルシリウス（TDB企業コード：750048871、岡山県真庭市湯原温泉387-1、代表池田博昭氏、従業員40名）は、4月1日に岡山地裁へ民事再生法の適用を申請し、同日監督命令を受けた。

　申請代理人は小寺立名弁護士（岡山県岡山市北区表町1-5-1 岡山シンフォニービル1階、おかやま丸の内法律事務所、電話086-238-2525）ほか1名。監督委員には加瀬野忠吉弁護士（岡山県岡山市北区中山下1-9-1 山陽アルファ中山下ビル6階、岡山中央法律事務所、電話086-212-2120）が選任されている。

　当社は、1978年（昭和53年）4月創業、89年（平成元年）9月に法人改組された宿泊施設の運営業者。露天風呂では「西の横綱」と評される混浴大露天風呂「砂湯」で全国的にも名高い湯原温泉街にて、ゆばらの宿「米屋」、湯原国際観光ホテル「菊之湯」、旅館「菊乃家」、湯原の別荘「La Villa di YUBARA」、1棟貸ゲストハウス「4LinesSpace」のほか、鳥取県倉吉市で「国民宿舎グリーンスコーレせきがね」を運営していた。また、真庭市から受託した指定管理施設として「ホテル蒜山ヒルズ」や「蒜山青少年研修センター」などの管理・運営も手がけ、一般個人や企業、団体、学生などの多様な宿泊ニーズに対応し、2015年8月期には年収入高約8億7000万円を計上していた。

　しかし、その後は高速道路網の整備が進んだことにより旅行客の分散が進み、同業他社との宿泊価格の競合激化も伴って主力の「米屋」「菊之湯」の宿泊者数が伸び悩んだほか、2018年7月に発生した西日本豪雨災害により宿泊予約のキャンセルが相次いで発生し、2019年8月期の年収入高は6億円を下回るまで低迷、人件費や老朽化した施設の修理・メンテナンス費などが収益を圧迫していた。このため、金融機関より借入金の返済条件の変更・猶予を受けながら不採算施設の運営撤退など経営再建を図っていたが、今年2月以降は新型コロナウイルスの感染拡大を受けて宿泊客が大幅に減少したことなどから急速に資金繰りが悪化、自主再建を断念した。

　申し立て時点の負債は、約5億6000万円。今後、ゆばらの宿「米屋」と湯原国際観光ホテル「菊之湯」の運営を続ける方針で、4月10日午後3時より湯原国際観光ホテル「菊之湯」3階で債権者説明会を開催する予定。

　なお、岡山県内で新型コロナウイルス感染症に関連した倒産は初めて。

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April 02, 2020 at 01:35PM
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