旅行者減や外出自粛 観光業は｜NHK 関西のニュース - nhk.or.jp

感染拡大による経済への影響も深刻です。
関西の観光業では依存度が高い外国人旅行者の減少に加えて不要不急の外出を控えようという動きも重なっています。
現状と工夫を模索する動きを追いました。

観光業も大きな打撃を受けています。
感染拡大で海外から訪れる人が急減し、不要不急の外出を控えようという動きも加わり、ダブルパンチとなっています。
現状と打開策を模索する動きを追いました。

【影響は地方にも】。
京都府の伊根町でも新型コロナウイルスの影響が続いています。
舟屋の景色が観光客を魅了してきた伊根町では、遊覧船はふだん外国人の団体観光客を中心ににぎわいをみせますが、いまは閑散としています。

【大阪の観光業 打撃と対策】。
新型コロナウイルスの感染拡大の影響で観光客が減少する中、大阪の観光スポットやホテルでは、独自の対策や工夫に取り組んでいます。
大阪・中心部にある「梅田スカイビル」は、海外の有名雑誌で「世界の建築物２０選」に取り上げられたこともあって多くの外国人観光客が訪れる人気の観光スポットです。
屋上にある展望台の入場者のおよそ７割を占める外国人観光客が大幅に減少していて、入場者数はふだんと比べて３分の１程度に減っているということです。
屋上の展望台は、感染拡大の影響で一時、営業を休止していましたが、感染防止の対策を行ったうえで１９日から営業を再開しています。
スタッフは全員マスクを着用し、手指の消毒を徹底しています。
展望台への専用エレベーターは定員２０人ですが、一度に乗る人数を６人までに減らしているほか、係員が消毒液を使ってボタンや手すりを頻繁に拭いています。
ビルを管理する積水ハウス梅田オペレーションの枚田栄次取締役は、「対策を講じれば感染リスクを抑えて営業できると判断した。安全を確保したうえで今後も営業を続け、展望台を訪れたいという需要があるかぎりは応えていきたい」と話していました。
また、「ホテルニューオータニ大阪」は、観光客の減少に加えて企業の出張自粛もあって宿泊客が大幅に減少しています。
そこで、多くの企業が導入を進めるテレワークに着目し、日中の時間帯に部屋を利用できる新たなプランを打ち出しています。
今月１７日から始めた「デイユースプラン」では、ホテルの部屋に午前９時から午後６時まで最大９時間滞在することができます。
パソコンやスマホを持ち込むことで無料でインターネットが利用できます。
ホテルには託児所も用意されていて、子どもを預けて仕事をすることもできます。
通常宿泊すれば、１泊１万６０００円ほどの部屋を１万１０００円にしています。
このホテルでは、先月後半から宿泊のキャンセルが相次いでいる一方で、「デイユースプラン」は、これまでにおよそ１２０件の予約が入っているということです。
ホテルニューオータニ大阪営業推進課の吉田照佳統括支配人は、「部屋の稼働率が落ちる中で、少しでもホテルを利用してもらえる方法を考えて新たなプランを打ち出した。自宅では集中して仕事ができないニーズを取り込みたい」と話していました。

【対策に乗り出す観光地】
兵庫県の城崎温泉の温泉旅館では、宿泊客にまず手の消毒をしてもらっています。
また、原則、部屋での食事に切り替えました。
仮に食堂を利用する場合も、客どうしの距離を空ける対応を取っています。
安心できる温泉街をアピールすることで、感染が収まったらすぐに利用者に戻ってきてもらえるようにしたいとしています。

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March 31, 2020 at 04:39PM
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