https://www.ideation.co.jp/column/gototravel
- 「GoToトラベルキャンペーン」の認知度
【図1】「GoToトラベルキャンペーン」認知
「GoToトラベルキャンペーン」の認知度を見ると、全体として「GoToトラベルキャンペーン」の認知率は97%に上り、性・年代別で見ても、9割以上の認知率と、大きな差は見られなかった。【図1】
- 「GoToトラベルキャンペーン」の利用状況
【図2】「GoToトラベルキャンペーン」利用意向
「GoToトラベルキャンペーン」の利用状況については、「すでに利用したことがある(予約をしている)」は22%、「利用したい(予約はしていない)」は30%となり、「GoToトラベルキャンペーン」の利用意向は52%と半分以上を占める結果となった。一方で、「GoToトラベルキャンペーン」を「利用するつもりはない」層も37%と一定数いることが分かった。[図2]
【図3】年代別「GoToトラベルキャンペーン」利用意向
性・年代別の「GoToトラベルキャンペーン」の利用状況を見ると、どの年代も2割以上が利用経験者であることが分かる。中でも50代男性は、「GoToトラベルキャンペーン」の利用経験者の割合が32%と最も高い結果となった。[図3]
- 訪れたい地域ランキング
【図4】「GoToトラベルキャンペーン」で訪れたい地域
全体として北海道、京都府、沖縄県、東京都は年代を問わず人気となっている。
年代別では、20代の石川県、30代の長野県・宮城県、40代の群馬県、50代の静岡県、60代の大分県と、全体で人気の4都道府県以外の「訪れたい地域」に特徴が見られた。
ここからはあくまで我々の見解だが、
20代の石川県については、「金沢21世紀美術館」や「茶屋街」など“映えスポット”が人気となっていることが要因となっているのではないだろうか。
30代の長野県・宮城県については、「ウィンタースポーツ、温泉や名産品(戸隠そば・牛タン)等を楽しみたい」というような「地域の良さを堪能したい」という考えがあることが推測できる。
40代の群馬県、50代の静岡県、60代の大分県は温泉地として共通しており、
また、50代・60代に関しては神奈川県が上位にランクインしていることから、日頃の疲れを癒しゆっくりと旅行したいと考える傾向にあるのではないか。
このように年代別で訪れたい地域を見てみると、年代ごとに旅行での目的や趣味・趣向がうかがえるのではないかと我々は考える。[図4]
【図5】エリア別「GoToトラベルキャンペーン」で訪れたい地域
ただし、10月から「GoToトラベルキャンペーン」が解禁となった東京都からは、様々な地域に行きたいという考えが表れており、訪れたい地域に偏りが見られない結果となっている。[図5]
- 「GoToトラベルキャンペーン」を利用するなら節約派?豪華派?
【図6】「GoToトラベルキャンペーン」の利用方法
全体を見ると、「①ホテル宿泊費用」「②目的地」「③交通手段のグレード」の3項目では、「節約派」が多く、費用を抑えた旅行をする傾向があった。一方、性・年代別で見ると、特に50代・60代の女性は、「①ホテル宿泊費用」「②目的地」の項目において、「豪華派」の割合が多い事から、今まで行けなかった旅行先や価格の高いホテルに宿泊したいという傾向が強く出ている。
また、「④旅行回数」では「豪華派」の方が多く、性別で比較すると、女性は「豪華派」が多いことが顕著に表れた。[図6]
【図7】「GoToトラベルキャンペーン」利用にあたっての考え方
- 「GoToトラベルキャンペーン」の利用時におけるコロナウイルス感染症への意識
【図8】「GoToトラベルキャンペーン」利用時のコロナリスクについて
【図9】年代別「GoToトラベルキャンペーン」利用時のコロナリスクについて
また、20代・50代男性のコロナウイルス感染症を「気にする」と答えた割合が比較的低い結果となった。[図9]
【図10】利用状況別「GoToトラベルキャンペーン」利用時のコロナリスクについて
【図11】居住地域別「GoToトラベルキャンペーン」利用時のコロナリスクについて
- 過去の国内旅行頻度
【図12】旅行回数
これは推測だが、年齢が高い人(子育てが終わった人)ほど、金銭的にも時間的にも、旅行をする余裕が生まれるためではないだろうか。[図12]
【図13】国内旅行頻度別「GoToトラベルキャンペーン」利用意向
- 「GoToトラベルキャンペーン」に関する是非
【図14】「GoToトラベルキャンペーン」評価
【図15】「GoToトラベルキャンペーン」評価別利用意向
「GoToトラベルキャンペーン」について、「良い取り組みだと思う」と答えた人の「GoToトラベルキャンペーン」の利用意向が高いことが分かる。
一方で、「よい取り組みだと思わない」と答えた人でも38%は「GoToトラベルキャンペーン」の利用に前向きであることが分かった。[図15]
「GoToトラベルキャンペーン」の是非について、その理由を自由記述式で聴取した。
自由記述をポジティブ意見とネガティブ意見に分けて、要素ごとにまとめると以下のような結果になった。
[図16]
【図16】「GoToトラベルキャンペーン」への意見
要素ごとに、代表的なコメントを抜粋して紹介する。
- 「GoToトラベルキャンペーン」へのポジティブ意見
■経済活性化・地域活性化
・今の大変な経済状況では、いかなる業界業種でもとにかく繁盛する、というのは必要だし良い事と思います。社会は持ちつ持たれつだから、どんな業種でも自分に無関係という事はない。私自身は旅行に元来興味ないですが私の払った税金で皆が旅行を楽しみ観光業界だけでも潤うなら素晴らしい事と思います。私自身は医療業界の人間ですが、自分の業界だけ無事なら良いとは思いません。(女性/40代/東京都)
・経済が停滞して、潰れるお店が増えてしまっているので、コロナの心配はあるが、これで、少しでも、経済が動くといいと思う。(女性/40代/三重県)
■観光業界を活性化できる
・新型コロナウイルスの影響を大きく受けている旅行関連の業種を救済する上で必要な措置であると考える。また、このキャンペーンによる新型コロナウイルスの規模の大きい感染拡大は起きていないので問題はないと考える。ただし、新型コロナウイルスの大規模な感染拡大が生じた場合には直ぐに取りやめることができるような準備をすべきであると思う。(男性/30代/鳥取県)
■お得に旅行ができる
・政府がこういうキャンペーンをしてくれることで、後ろめたさを感じることなく旅行ができるし、しかもお得になればなおさら嬉しい。(女性/60代/滋賀県)
・普段より良い宿に安く泊まることができるから。(女性/40代/静岡県)
・時間のある学生の間に多くの場所に行くことができるから。(男性/20代/東京都)
■旅行意欲が高まる
・こういう割引が無ければこのコロナの時期に旅行に行こうという気にならないから。(女性/30代/東京都)
ずっと行きたかったけれど、経済的な理由で行けなかった人も少し気楽に行けると思う。(女性/40代/京都府)
■気分転換できる
・落ち込んだ観光業やサービス業の振興策として,またコロナ禍で自粛を強いられてストレスのたまった気分を改善する一助となるかもしれないから。(男性/50代/愛知県)
・政府がキャンペーンを主催することで、自粛を強制したり、監視されているような閉塞感から開放される気がする。(女性/40代/福井県)
・外出自粛の巣ごもり習慣のせいで、旅行に行く事に気が引けている状況なので、政府が旅行への後押しをしてくれるのはありがたいと思う人が多いと感じるから。(男性/40代/栃木県)
- 「GoToトラベルキャンペーン」へのネガティブ意見
・観光産業への支援にはなるかもしれないが、コロナ感染拡大をもっと懸念すべき。また、他に支援しなければならない産業もある。(男性/60代/神奈川県)
・その取り組みによって、うちのそばのホテルに宿泊したお客から従業員に感染しクラスター発生した。(女性/50代/千葉県)
■不平等・不公平
・多額の税金が使われているのに、還元されるのは旅行する人だけというのは少し不公平。もう少し割引額は低くても良いと思う。税金は大事に使って欲しい。(女性/30代/東京都)
・今まで行けなかったような高額のホテルや旅館などは恩恵があるが、もともと低価格帯のところは恩恵がなく平等ではないと感じるから。(女性/40代/栃木県)
・コロナが終息していないのに旅行業界を助けるためとはいえ、利用するしないは個人の自由でまた医療関係者の中には利用できない人もいるわけで、税金を使った政策なのに不公平感を感じる。(女性/60代/神奈川県)
■興味なし・無関心
・旅行に興味ないから、GoToトラベルにどのような効果があるのか気にならない。(男性/20代/東京都)
・行きたい人は行けば良いですし、行きたくない人は、行かなくても良いので。(女性/60代/大阪府)
■時期尚早
・良い取り組みだと思うが、感染収束後の方が絶対に望ましい。今は利用しない。(女性/20代/神奈川県)
・キャンペーン自体は悪くないが、コロナ感染者の推移を考えたら少し時期尚早だったのではないかと思うから。(女性/30代/兵庫県)
■制度に問題あり
・始まってから変更があるところを見るともう少し案を練ってから始めたほうが良かったと思う。地域によって差があるところがよくないと思う。(女性/30代/神奈川県)
・旅行に行く余裕のある人にお金を出している。そういった人はキャンペーン関係なしに旅行に行きます。 旅館や商店等にも参加できないところも多く、もっと簡単でわかりやすい制度にすべきだったと思う。 菅総理は、ふるさと納税の様な金持ちに追い銭が好きな人のようです。(男性/40代/茨城県)
- みんなに聞いた!!あなたが考える「GoTo○○」
【図17】あなたが考えるGoTo
スタディ(習い事・スクール・試験・職業訓練・塾)、美容(エステ・ビューティー)、ホビー、アウトドア(レジャー・登山・山小屋)、体験、オフィス(ワーク・副業)、宝くじ、散歩、カラオケ、投票(vote)、マネー、住宅展示場、救済、休暇、酒造、スポーツジム、ゲーム、おひとり様、茶会、バーチャル
*音楽コンサート、スポーツ観戦、伝統芸能、演劇、美術館、博物館、映画館、遊園地・テーマパークは「GoToイベント」に含まれるため集計対象外とする。
「GoToトラベルキャンペーン」を不公平という意見も多かったことから、みんなが平等に利用できる「ショッピング」や「乗り物割引」という意見が多くみられた。(図17)
「GoToショッピング」のように、誰もが利用できる「買い物」での割引があると良いという意見が多くみられた。外食を控え、スーパーでの買い物が増えたことで、日用品や衣服が安く買えると助かるという声があった。
次いで、「GoTo 乗り物割引」「GoToドライブ」のように、「交通費」の割引があると良いという意見が多くみられた。
- コロナウイルス感染症の流行前後で生活はどう変わった?
•自宅での快適度
•自宅での食事の満足度
•家族と過ごす時間
•仕事や学びの質
•健康への意識
•ストレス
•デリバリー、持ち帰りの利用頻度
•食費(内食、外食含むすべての食費)
•趣味や遊びに費やすお金
•収入
【図18】年代別コロナによる変化
全体として、「健康への意識」・「ストレス」・「家族と過ごす時間」が増加しており、「趣味や遊びに費やすお金」・「収入」が下がっていることが分かる。
また、男性よりも女性の方が、「ストレス」・「食費」が上がったと答える割合が高くなっており、中でも、40代女性は、「ストレス」・「食費」が増えたことに加え、「収入」が下がっていることが分かる。
子育て世代は、子供の学校休校やオンライン化などによって家庭内での過ごし方の変化を強いられ、また、パートやアルバイト、不正規雇用も多い層ということから、コロナウイルス感染症の影響が働く環境や場所、機会に及んでいることが考えられる。[図18]
【図19】「GoToトラベルキャンペーン」利用状況別コロナによる変化
「GoToトラベルキャンペーン」利用状況別で見ると、「利用意向者」は利用経験者と同等に「食費が増加」しており、「収入」に関しては他と比べて減少していることが分かる。(図19)
これはあくまで推測だが、「GoToトラベルキャンペーン」の利用意向者(=利用したいと考えているがまだ利用(予約)していない)は、「コロナへの懸念」や「旅行への興味」という理由以外に、「旅行資金がない」という理由を持ち合わせている可能性があり、結果的に「利用しない」というパターンも考えられる。
・「GoToトラベルキャンペーン」の認知率は97%とほとんどの人が知っている結果となった。
また、男女間のコロナウイルス感染症への意識の違いや影響の受け方などが年代別で見ても異なる結果となり、「GoToトラベルキャンペーン」の利用にも影響していることが分かった。
・東京都とそれ以外の地域に住んでいる人では、コロナウイルス感染症に対するリスクの意識が異なっており、旅行先の選択にも影響していた。さらに、年代別でみると20代は主要都市での旅行をする傾向にある一方、30代~60代は比較的郊外へ旅行する傾向がみられた。世代により旅行に求めるものが異なるということが考察できた。
・50代・60代は普段の旅行頻度が他の年代に比べ高いことが分かった。自身に費やす時間やお金に余裕があるため、「GoToトラベルキャンペーン」の利用経験者の割合が高いのではないかと推測できる。
また、「GoToトラベルキャンペーン」の是非については、利用状況での違いが顕著に表れ、利用意向が高い人ほど「良い取り組みだと思う」と答えた割合が多かった。
しかし、一方で「良い取り組みだと思わない」と答えた人の理由としては、「コロナウイルス感染症のリスクの高まり」や「経済力の違い・業界を絞った施策に対する不平等・不公平」という意見が多くみられた。
以上のような意見もあったことから、「あなたが考えるGoTo 〇〇」では、誰もが平等に利用できる「ショッピング」や「乗り物割引」があると良いという意見が多かった。
・コロナウイルス感染症を「気にする」と答えていても「GoToトラベルキャンペーン」を「利用した・したい」と答えることから、旅行業界の復興に繋がっていると言えるが、「GoToトラベルキャンペーン」利用経験者は豪華志向にあったため、低価格帯の宿泊施設には恩恵がないのではという懸念も残った。
また、コロナウイルス感染症の第3波が懸念される今、「GoToトラベルキャンペーン」の見直しとともに、新たな経済復興施策を考えなければならない時期にきているのではないか。
"トラベル" - Google ニュース
December 01, 2020 at 01:12PM
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